第8章 身体の関係●
何てトゲがあるのだろう。
私の傷付きそうな事をわざと選んで言っているとしか思えない。
佐久間さんの友人であり仕事仲間だと思い我慢していたが、この人にははっきりと伝えなければ分からないようだ。
「やめてもらえますか?」
「だって本当の事だもん。」
「あなたに何がわかるんですか?」
「わかるよ。
だってサクちゃんとは俺のほうが付き合い長いしね。」
高杉さんは悪びれる様子もなく、ゲラゲラと笑い続けている。
不快でたまらない。
苛立ちが募る。
せっかくの心休まる時間が台無しだ。
「ねえ、サクちゃんとはもうしたの?」
「…何がですか?」
「そんなのセックスに決まってるじゃん。
どう?良かった?」
「そんな事…あなたには関係ないです。」
「もしかして、してないとか?」
「やめて下さい。」
「へえ~、してないんだ?
サクちゃんセックス大好きなのにね。」