第7章 想い
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「昨日どうして無断欠席したの?」
「朝起きられなかったからです。」
「…別に責めるつもりはないけど、きちんと連絡くらいはして。」
「…はい。」
「心配…だったから。」
昼休みの保健室。
彼女はいつものようにクリームパンを片手に現れた。
昨日の欠席が気になっていた。
彼女は少し不機嫌そうにパンの袋を開ける。
このまま欠席が続いてしまうのではないかと心配していたが、今日こうして登校してきてくれた事が素直に嬉しかった。
「だって帰って来たのが夜中だったから…。」
「夜中まで何してたの?」
「村瀬先生と会ってたの。」
村瀬先生…。
昨日の愛美先生の話を思い出す。
村瀬先生には婚約している恋人がいる。
彼女はこの事を知っているのだろうか。
「…会ってたって?」
「普通にご飯食べて映画観て…ホテルに行っただけ。」
「ホテルって…。」
「え?おかしい?」