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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第7章 想い


「もうすぐサクちゃん帰って来るよ。」と言いながら、男はタバコに火を着ける。

まるで心の中を土足で踏み荒らせれたような気分だった。

私はこの人が苦手。

そうはっきりと感じる。

自分の中の自己防衛本能が“危険”であると言っているのだ。

不信感と不快感。

佐久間さんとの一時を邪魔される。

そう思い、自然と表情は強ばった。



「相変わらず怖い顔してるなぁ。
もっと口角上げて。笑顔、笑顔。」

「あの…佐久間さんに何かご用ですか?」

「いや、会いたかったから会いに来ただけ。
さっきまで一緒だったけど。」

「一緒にいたって…」

「あれ?聞いてない?
俺達“仕事仲間”でもあるから。」



高杉さんはそう笑いながらタバコをふかし続ける。

“仕事仲間”という事は、高杉さんも美容師なのだろうか。

確かに見た目の雰囲気は佐久間さんとどこか似ている。

整った顔立ちの美しさは佐久間さん以上。



苦手なはずなのに惹き付けられる容姿。

それも高杉さんを“危険”だと思わせる要因の一つだった。






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