• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第7章 想い


男は私の横をすり抜け、廊下の奥の部屋へと入っていった。

私が佐久間さんから立ち入る事を禁じられている部屋だ。

男は私の様子を伺うように部屋のドアを閉める。

よほど見られたくない物があるのだろうか。

私は見る事が出来ないが、男は見る事を許されている物…。

心にはわずかな嫉妬心が芽生えたが、やはり男に対しての不信感が勝ってしまった。



数分後、男は部屋の中から“何か”を持ち出してきた。

困惑する私に、男は微笑む。



「もっとおしゃべりしたいところだけど、今日はこれから仕事だから。

また今度ゆっくりね。

俺の名前は高杉誠。

きちんと覚えておいて。」



男はそう言い残すと部屋を出て行ってしまった。

今のは一体何だったのだろうか…。

ただただ困惑するばかりの私の足元へ、コロがすり寄って来る。

コロもまた、私と同様に男へ不快感を覚えたのだろうか。

男が出ていった玄関の方を警戒するように、じっと見つめていた。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp