• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第7章 想い


キッチンに立ち、食事を作る。

疑いの気持ちを消し去ろうと、包丁を握った。

正直、もっと佐久間さんの事を知りたいとは思う。

しかし、余計な詮索をして関係が終わってしまうのだけは避けたい。



「…しまった。」

「どうかしました?」

「シャツ…クリーニングに出すの忘れてた。」

「私でよければ洗っておきましょうか?」

「…いいの?」

「それくらいさせて下さい。

きちんとアイロンもかけておきますから。」

「じゃあ、お願いしようかな。」



柔らかに微笑む佐久間さんからシャツを受け取った。

甘くスパイシーな香りが鼻をつく。

愛しい…佐久間さんの匂い。



私は…佐久間さんの“恋人”になれる日は来るのだろうか。

今こうして食事を作り、シャツを洗い、手を繋ぎながら眠る事は恋人としての行為ではないのだろうか。

佐久間さんにとって私はどんな存在なのだろう。

確かめる勇気など今の私には…ない。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp