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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第7章 想い


◇◆◇



「明日は名古屋で仕事なんだ。」

「そうなんですか…。」

「帰ってくるのは明後日かな。

先生、今日も泊まっていくんでしょ?」

「あっ…はい。」



少し小さめのスーツケースに荷物を積めながら、佐久間さんはいつものように笑う。

私の頭にあったのは、昨日の愛美先生との会話。



“身元は確かなの?”



不安げな表情で首をかしげる愛美先生の顔が頭に浮かんだ。



「あの…佐久間さん。」

「ん?」

「佐久間さんの働く美容室って、どこにあるんですか?」

「どうしたの?急に。」

「…髪型、変えたくて。

良かったら佐久間さんに切ってもらおうかと…。」

「先生は今の髪型が似合ってるよ。」



そう言って顔をほころばせながら、佐久間さんは荷造りを続ける。

上手く話をそらされてしまったような気がした。

やはり佐久間さんは愛美先生の言う通り、美容師ではなくホストなのだろうか。

いや…ホストの出張など聞いた事がない。

全ては私の思い過ごし…そう信じたい。






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