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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第2章 高校教師


シャワーを浴び、冷蔵庫を開けると水がない事に気が付いた。

時計を見ると午後11時。

明日の帰りにでも買ってくれば良いのだが、悶々としたこの気持ちを断ち切るべく、財布を持って部屋を出る。

近くのコンビニまでは片道5分。

目の前の公園を突っ切れば3分ほどの距離だった。



この街で暮らすようになってから、水がいかに大切な物なのかが分かった。

故郷の北国では、当たり前のように水道水を飲んでいた。

もちろん料理に使うのも全て水道水だった。

しかし、この街の水道水はとても飲めたものではない。

お金を出し、ペットボトルの水を買う。

今では当たり前になってしまったが、初めの頃は何て不経済なのだと驚いた。



音を立てぬよう、ゆっくりとアパートの階段を下りる。

遠くを走る車の音がわずかに聞こえる。

“眠らない街”と形容されるこの街も、真夜中の住宅街は故郷の北国とさほど変わらずとても静かだ。

見上げれば、建物の隙間から藍色の夜空が見える。

しかし、その夜空に星は見当たらない。

街の明かりに照らされた雲が、ただ風に流されているだけだ。






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