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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第5章 条件






「入って。」



佐久間さんに連れられるがまま、部屋の中へと入る。

初めて入るタワーマンションは、まるで高級ホテルのような作りだった。

とは言え、高級ホテルになど行った事がないのだから、全ては私の想像でしかない。

それでも、さすがに玄関の広さには驚いてしまった。


こんな所で佐久間さんは一人で生活をしているのだろうか。

どう考えても単身者向けの物件ではない。



リビングのドアを開けると、子猫が姿を現した。

床を走り回り、慌てた様子でソファーの背もたれへと飛び乗るのが見えた。

「ちょっと待ってね」と優しく話しかける佐久間さんの様子を、首を伸ばしてうかがっている。

「コートだけ脱がせてね。」

そう笑いながらコートを脱いだ佐久間さんの肩へと、子猫は飛び移った。



「ここがこの子の“定位置”なの。」



恥ずかしそうにはにかむ佐久間さんに、思わず笑みがこぼれた。






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