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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第5章 条件


まるで子供のようだと、思わず笑ってしまった。

そんな私につられるように、電話の向こうで佐久間さんも笑う。



「だってカレーが一番好きなんだもん。」

「そうなんですね。
大丈夫です、作りますから。」

「ありがとう。」

「いいえ。」



「じゃあ、また後で。」と、佐久間さんは電話を切る。

初めての電話に少しの名残惜しさを感じつつも、これから会う約束に胸はときめいていた。



私は早足で近所のスーパーへと向かう。

早くカレーの材料を買って帰ろう。

佐久間さんの“職場”から私の住むアパートまでは少し時間がかかるらしいが、気持ちの準備には時間が必要だ。



いつもと変わらないスーパーまでの道。

その道が、何だかとても華やいで見えた。

足取りは軽く、心は弾む。



何てことのなかった今日が、特別な1日になるような…そんな気がしていた。






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