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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第4章 種


「たしかここってさ…。」

「ペット禁止なんです。」

「そうだよね。」

「何も考えずに連れてきちゃいました。」

「先生らしいね。」

「え?」

「俺も先生に“拾われた”からさ。」



そう、いたずらに笑う佐久間さんに胸がときめいた。

“拾われた”なんて言い方はあまり好きではないが、もし佐久間さんが猫であれば、今回と同じような状況だった。

酒に酔い、中庭で倒れていた佐久間さんを部屋へと連れて来た。

後先考えずに…。

そして、そのまま一晩共に過ごし、今こうして時々会う仲にまでなったのだ。



「引っ越すか、里親を探すか…ですね。」

「そうだね。」

「それまでは見つからないようにしないと…。」



こんな私に拾われてしまった子猫が、何だか気の毒に感じてしまった。

“里親”と言ってはみたが、こうしてスヤスヤと眠る子猫を見ていると離れるのは恋しい。

それでも、子猫のためにはきちんと選択をしなければならない。

引っ越すか…里親を探すか…。

どちらにせよ、少し時間がかかりそうだ。






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