• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第4章 種


「でも、今はもうどうでもいい。」

「…どうでもよくないよ。」

「ううん。先生の言う通り、ここには最初から“気の合う人”がいなかったのかも。

私、弱くないし。
群れてないと何も出来ないような奴らと違うからさ。

だから、別にどうにかしてほしいわけじゃないから。
逆に先生みたいなのが関わると余計面倒くさい事になりそうだし。」



そう笑いながら話す彼女の言葉は、どこか強がりに聞こえた。

彼女は私とは違う。

彼女が今までどのような人生を歩んできたのかは知らないが、それでも今回の件では酷く心を痛めたに違いない。

誰に打ち明ける事もせず、たった一人でその痛みと闘っていたのだろう。

そんな彼女の心を、相手の女子生徒は自らの手を汚さずに、少しずつ少しずつ傷付けていったのだ。





/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp