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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第4章 種


「私、小さい頃から友達少なくて。
高校時代も一人でいる事が多かったの。」

「マジ?でも、それってあまり言わない方が良いよ。」

「どうして?」

「“ぼっち”って惨めじゃない?」

「惨めなんかじゃないよ。たまたま気の合う人に出会えなかっただけだよ。」

「超ポジティブだね。」



缶コーヒーを飲みながら、彼女は呆れた声でそう言った。

一人でいる事が惨め…。

そう感じた事など今までなかった。



高校時代の私の立ち位置は、“大人しく地味な人”だ。

それを自分でも理解していた。

誰に話し掛けられる事もなく空気のように席に着き、ただ本を眺めるだけ。

クラスの中心になった事もなければ注目された事もない。

それが私にとっての“当たり前”であり“日常”だ。



だからこそ“惨めさ”なんてものは感じた事がない。

“惨めさ”を感じるのは、一度でも光を浴びた事がある人間…そう思っている。






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