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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第4章 種


少しすねたように彼女はそう言ったが、私達の関係は間違いなくただの“同僚”だ。

いくら仲が良かろうともそれは変わらない。

壁を作っている…という訳ではもうないが、やはりある程度の距離感は大切だと思う。



「先生ってさ、友達多かった?」

「どうして?」

「高校生の時とか…どんな感じだったのかなって。」

「そんなに今と変わらないよ。」

「じゃあ…“友達いない系女子”?」

「うん。“教室の端で本を眺めてる系女子”。」



そう冗談まじりで応えた私に、彼女はふふっと笑ってくれた。

そんな彼女の柔らかな笑顔が可愛いく見え、思わず顔がほころぶ。

まさか自分の学生時代の事を聞かれるとは思ってもいなかった。

しかし、16歳である彼女にとっては、今の私の話よりも高校時代の私の話の方が身近なのだろう。

こうして放課後の屋上で過ごすようになってから、初めて彼女が興味を持ってくれた話題。

とくに披露出来るようなエピソードは無いが、もう少し…彼女と同じ“16歳の頃の自分”の話をしてもいいだろうか。






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