第2章 何でそんなに可愛いんだ
「有、オレ、シャワー浴びるけど」
「あ…わた、し、も…」
有はそう言って起き上がろうとしたが、すぐにコテンとベッドに倒れ込んでしまった。
「ムリするな。寝てていいから」
オレは有の体に布団をかけ、頭を優しく撫でてやった。彼女は嬉しそうに目をつむる。オレはそっと頬にキスをすると、風呂へと向かった。
30分後、風呂から上がってみると、有はスヤスヤと寝息を立てていた。ああ、彼女のこんなあどけない顔を、こんなに近くで見られるのは、オレだけなんだ。オレの心が愛おしさで満たされる。
風邪を引いてはいけないから、オレは有にぴたりと張り付くように横たわると、彼女の体をギュッと抱きしめながら眠りについた。