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審神者はあまいものがほしい。【刀剣乱舞】

第2章 刀剣男士の恋愛事情


歌仙「甘味なら、

   僕がいつでも作ってあげるのに...」

主は優しい人だ。

きっと、

悪いと思って遠慮したんだろう。

『で、でも

 歌仙だって遠征が続いていて疲れてるでしょ?

 私のわがままで迷惑かけたくなくて...』

ああ、やっぱりだ。

迷惑だなんて、

そんなことあるはずないだろう。

神である自分たちよりも、

遥かに幼く

小さな主をみて胸が痛む。

僕たちは刀剣男士だ。

審神者が顕現しなければ、

ただの刀にすぎない。

刀剣男士は審神者に縛られているように思えるが、

それは審神者とて同じことだ。

審神者も本丸という名の鳥かごに閉じ込められている。

彼女が息苦しく感じないよう、

もっと外へ誘い出すことを決心して気づく。

体がなんだか温かい。

ああ、

主が霊力を流し込んでくれているのか。

...僕は彼女が好きだ。

僕の名前を呼ぶやわらかい声も、

温かく優しい霊力も、

よく見せる笑顔も、

何もかもが愛おしい。

僕だけのものになってしまえばいい。

僕は彼女に、そっとキスをする。

伝えることのない秘密の想いを、

今宵 そっと伝えることにしよう。

今この時、

彼女は僕の腕の中にいるのだから。

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