第2章 刀剣男士の恋愛事情
ぼくたちが帰ったとき、
本丸がなんだかさわがしかった。
歌仙「やぁ、おかえり。
帰ってきたばかりで申し訳ないが、
主がどこにいるか知らないかい?」
五虎退「あるじさまが、ううっ、
どこにもいらっしゃらないんです。
本丸のいろんなところを探したんですけど
みつからなくて...
どこに行かれたか知りませんか?」
ぼくは それを聞いたとき、
体がだんだんつめたくなっていくのがわかりました。
今剣「あるじさまなら、
まちのほうでみかけました!
ごめんなさい...ぼく...」
それからのことはよくおぼえていません。
歌仙さんたちが町まで探しに行ったことぐらいしかおぼえていなくて...
ぼくも探しに行きたいのに、
体はぜんぜんうごきません。
まるで、
時がとまってしまったかのように
息苦しくて。
静かで。
あるじさまにもしものことがあったらと思うと
なみだがとまりません。
ぼくは守り刀なのに。
あの時、
いじわるなことを言わなければ...
うそなんか言わなきゃよかったです。
あるじさま、
はやくかえってきてください!!