第9章 酒は飲んでも呑まれるな
誘われるように桜子さんの胸へ唇を寄せる。
チロチロとその先端を舌で弄ぶと、彼女は堪らないといった表情で甘く鳴いた。
「…スカートも濡れちゃってますね」
しばらく胸を愛撫した後、今度は彼女のウエストの脇にあるホックを外す。
彼女は躊躇っていたが、「濡れたままじゃ気持ち悪いでしょう?」という俺の言葉に小さく頷いた。
するりとその脚からスカートを抜き、床に落とす。
露になる滑らかな太腿。
そこもやはり水でしっとり濡れていて、俺はまたチュッと啄むように唇を落とした。
「んっ…、」
片脚を持ち上げ、膝や脛にもキスをする。
そしてそのまま折り曲げた両脚をソファーの上に乗せた。
当然彼女は両脚を大きく開く体勢になって…
「やだ…っ…、」
恥ずかしさからかすぐに閉じようとするが、膝裏には俺の手が添えられ閉じる事は出来ない。
俺は陽の光を知らない真っ白な太腿の裏に吸い付いた。
「ぁっ…」
ぴくりと跳ねる華奢な脚。
彼女の体は本当にどこもかしこも敏感なようで、いちいち俺の雄を刺激してくる。
俺は噛み付きたくなる衝動を抑え、そこに吸い付いたり舌を這わせたりして何とかやり過ごした。
「ココも…ぐちゃぐちゃに濡れてますよ?」
「っ…」
彼女の大事な所に指を這わせ、わざと羞恥心を煽るようにそう囁く。
すると彼女は今にも泣き出しそうな顔をした。
…少し苛め過ぎたかもしれない。
「…ごめんなさい」
一旦彼女の隣に腰を下ろし、その額に優しくキスをする。
けれどそれが逆効果だったのか、彼女はぽろぽろと涙を流し始めた。
「っ…、桜子さん?」
「…今日の皐月くん…、…意地悪…っ…」
「……、」
小さく嗚咽を漏らしながらそう言う彼女。
酔っているせいもあって、いつもより情緒不安定になっているのかもしれない。
「すみません……桜子さんが可愛くてつい…苛めたくなっちゃいました」
「……、ひどい…っ」
そう言って弱々しく俺の胸を叩いてくる。
その腕を捕まえ、涙の滲むその目尻に触れるだけのキスをした。
「今度は意地悪しませんから……もう少し続きしてもいいですか?」
「っ…」
その問いには答えてくれなかったが、彼女が抵抗する気配は無い。
俺はそれを勝手に了承と捉え、今度はその唇に自分のそれを重ねた。
.