第9章 酒は飲んでも呑まれるな
「っ…、皐月くん……」
ブラウスのボタンを全て外し終えて前を開くと、桜子さんは恥ずかしそうに俯いた。
綺麗な肌とふくよかな胸が俺を誘惑する。
「濡れた所…俺が拭ってあげますね」
ソファーから下りた俺は、床に膝立ちして彼女の鎖骨辺りに顔を寄せた。
しっとりと濡れている肌に舌を這わそうとすれば、やんわり抵抗してくる彼女。
その手を取って指を絡ませるように繋ぎ、ソファーに縫い付ける。
チュッとその柔らかい肌に唇を落とすと、彼女の肩がぴくりと跳ねた。
「んっ…」
「…相変わらず敏感ですね」
「皐月くん……やっぱりダメ…、こんな事…」
酔っていてもまだ理性は残っているのか、彼女がそんな事を言ってくる。
彼女は一体誰に対して後ろめたさを感じているんだろう…
やっぱりあの、『リアン』て人に対して…?
そう思うと、堪らなく胸が締め付けられる。
俺は一旦彼女の手を放し、ぎゅっとその体を抱き締めた。
「俺…もっと桜子さんに触れたいです」
「……、」
「全部…俺のせいにしていいですから…」
「っ…」
――だから俺の事を拒絶しないで下さい…
そんな想いを込めて彼女の唇を奪う。
彼女の優しさにつけ込んでこんな事をする自分は最低だ。
それでももうこの想いは止められない…
「桜子さん…耳弱かったですよね…」
「ゃっ…」
軽く唇で触れただけなのに彼女は甘い声を漏らす。
アルコールのせいでいつも以上に敏感になっているのかもしれない。
そのまま耳を愛撫しながら下着のホックを外し、ブラウスとそれを取り去った。
締め付けの無くなった胸が、無防備に俺の前へ晒される。
「ホントに綺麗…」
「…っ」
胸の形や大きさに拘りなど無かったが、真っ白で柔らかそうな彼女の胸は本当に魅力的だった。
「ぁっ…」
両手でそっと触れてみれば、滑らかな肌が吸い付いてくる。
その触り心地は見た目を裏切らず最高に気持ちイイ。
「ココ…もう可愛く勃ってますね…」
「ぁんっ…」
やわやわと胸を揉みながら、すでに尖り始めている先端を親指で弾く。
ソコを苛めるようにクリクリ刺激すると、彼女が涙目で俺の顔を見下ろしてきた。
(その顔は反則…)
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