第8章 越えた一線
「腰揺れてる…もう我慢出来ない?」
「っ…」
しばらく胸を愛撫していたリアンくんが、一旦顔を上げてクスリと笑う。
自分の痴態を認めたくなかった私はその言葉に答えられずにいたが、彼は慣れた手付きで私の下穿きを脱がせてきた。
「ぁっ…、」
「すげ……もうグチャグチャ…」
下着の上から秘部をなぞられ、ぴくりと体が反応する。
それに気を良くしたらしい彼はソコを何度も擦りながら、再びキスをしてきた。
「…もうちょい脚開いて」
「……、」
「もっと気持ち良くしてやるから…」
「っ…」
その甘い誘惑には逆らえなくて。
彼の服をぎゅっと掴み怖ず怖ずと脚を開く。
「…指入れるから」
そう言われた直後、下着の隙間から入ってきた彼の長い指。
ゆっくり解すように奥へと侵入してくる。
「…結構キツいな……俺のデカいから、ちゃんと解しとかないと入んねーかも」
「っ……もぅ、ばか!」
茶化してくる彼の胸を叩くと、また笑われて額にキスをされた。
「…アンタのイイとこ……俺に教えて?」
「ゃっ…」
ぐちっと中を擦られる。
堪らなくなって彼にしがみ付けば、更に奥を刺激された。
「…今すげー締まった……ココ?」
「ぁっ…、そこ…っ……だめ…!」
「…イイの間違いだろ?」
「ゃ、ぁっ…!」
いつの間にか指を1本増やされ、弱い所ばかりを刺激される。
自分の意思とは関係なく溢れてきた涙を、彼がぺろりと舌で拭った。
「…その顔可愛過ぎ」
「ん、ぁ…っ…リアンくっ…!」
「…もうイきそう?」
言葉で答える余裕もなく、こくこくと必死に頷く。
ぐちゅぐちゅと厭らしい音を立てながらの攻めに、私は我慢出来ず何度か腰を揺らして達してしまった。
「…気持ち良かった?」
「ん…、」
その問いに力無く頷く。
「素直なアンタも可愛いな」と囁いた後、彼は着ていたTシャツを脱ぎ捨てた。
初めて見る彼の裸。
スラッとして細いイメージのある彼だったが、その上半身はしっかり鍛えられており思った以上に逞しい。
彼はベルトを外し下を寛げると、ポケットから取り出した避妊具の封を切った。
「……、」
(とうとうこの時が…)
緊張でつい体に力が入ってしまう。
そんな私に気付いたのか、再び覆い被さってきた彼が私の体を優しく抱き締めた。
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