第20章 ワンコの憂鬱
「さ、皐月くん…?」
「俺…桜子さんに嫌われるような事しちゃいましたか…?」
「…え……?」
「もしそうだとしたらハッキリ言って下さいっ…、謝りますから…!」
「ちょ、ちょっと待って!何言ってるの…?」
困惑した表情の桜子さん。
それでも俺は箍が外れたように続ける。
「俺の事嫌いになったんですか…?嫌なとこがあったら俺全部直しますから…っ、だから…俺の事嫌いにならないで下さい…!」
「皐月くん落ち着いて…!私、皐月くんの事嫌いになんかなってない!」
「じゃあっ…、どうして……この間俺とセックスしたくないって…」
「…あ、あれは…その……」
俺の質問に彼女は視線を逸らし口籠った。
やはり何か俺には言いづらい理由があるのだ…
「あの人のせい…なんですね?」
「…え……?」
さっき親しげに桜子さんと話していた男の人…
どこの誰だかは知らないが、彼女を想うこの気持ちだけは誰にも負けない自信がある。
「あんな人に桜子さんは渡さない」
「んっ…!」
強引に彼女の唇を奪い、その体をまさぐる。
当然抵抗する彼女。
俺は自分のベルトを抜き取り、それを使って彼女の細い両腕を縛った。
「っ、皐月くっ……何するの…!?」
「すみません……俺…今から桜子さんを抱きます」
「…!」
彼女の着ていたニットを捲り、乱暴にブラを押し上げる。
ぷるんと現れた2つの膨らみに噛みつくようなキスをした。
「ぁっ…、やめて…っ!」
何度もきつく吸い上げ、次々とその白い肌に痕を残す。
それから性急にスカートを脱がせ、下着の中へ手を差し込んだ。
「いっ、た…!」
当然まだ濡れていない彼女の秘部。
それでも俺は早く繋がりたくて、痛がっている彼女の中へ指を1本挿入させる。
「お願い皐月くっ…、こんな事やめて…!」
ぽろりと涙を零す彼女。
その表情にひどく胸が痛んだが、今の俺は自分自身を止める事すら出来なくて…
「はぁっ…、桜子さん…っ…」
「ぁっ…!」
溢れる彼女の涙を舌で拭いながら指を抜き差しさせた。
俺だけを見てほしい…
俺の名前だけを呼んでほしい…
俺には桜子さんだけなんだから…
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