第19章 温泉旅行
枕とクッションが2つずつ添えられた大きめのダブルベッド…無意識に今夜の事を考えてしまう。
すると…
「…何ヤラシイ想像してんの?」
「っ…」
からかうように耳元でそう囁いてくるリアンくん。
私は慌ててその言葉を否定した。
「俺は色々想像してるけど?」
「…え……?」
「アンタと一緒に風呂入る事とか…アンタの浴衣姿とか。あのベッドで、今日の夜アンタがどれだけ乱れてくれんのか…とか色々な」
「っ…、何言って……」
「…とりあえずこっち向いて?」
「んっ…、」
顎を掴まれ唇を奪われる。
初めは啄むだけだったキスも、徐々に深いものへと変わっていって…
「…はっ…、ん…」
「なぁ…あっち行こ?」
頭がぼうっとしてきた頃、彼に手を引かれ奥のソファーへと誘われる。
私を膝の上に乗せて座った彼は更にキスを続けてきた。
「んぅ…っ」
「もっと…、アンタも舌絡ませて…?」
そう催促され、言われた通り彼の口内へ舌を伸ばす。
すぐに絡み付いてくる彼の舌。
まだ夕方前だというのに、どんどん厭らしい気分になっていく。
(…でも…今日はリアンくんの誕生日だから……)
彼の望む事なら出来る限り何でもしてあげたい。
体を求められるなら私は…
「…リアンくん……」
キスの合間に一度彼の名を呼び、また唇を重ねる。
いつも彼が私を気持ち良くしてくれるように、私も精一杯その口内と舌を愛撫した。
「ふ…、どうした?今日のアンタすげーエロい…」
「…嫌?」
「…嫌な訳ねーし」
そう笑みを浮かべた彼が私の頬を撫でてくる。
至近距離で見る彼の顔は相変わらず綺麗だ。
白い肌に、私とは違う透き通ったブルーの瞳。
じっと見つめているとまるでその瞳の中に吸い込まれそうだった。
「…何?」
「……、いつ見ても綺麗な顔だなぁって」
「…今更?」
「………」
褒められても否定しないところが彼らしい。
私もそのくらい自信が持てればいいのに…
「つか…アンタの方がよっぽど綺麗だと思うけど」
「…え……?」
「俺はアンタの顔も好きだけど……内面から出るオーラっつーの?普段は真面目で凜としてるとことか…でもたまに抜けてたり、恥ずかしがって顔を赤くさせたり……そういうところも全部含めてアンタが好き」
「っ…」
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