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【黒子のバスケ】星降る夜に

第2章 大学1年 春


いつになったらエレベーターが直るのかも聞いておくべきだった。
そう昇りきってから私は思う。
ひとまず5階にたどり着き部室の鍵をあけてドアをそのまま開けると、






閉めた。






そう、階段で疲弊してすっかり忘れていたのだ。
ここは部員0名。いつからかは分からないが。
少なくともここ3年は居なかったのだろう。
非常に埃っぽかった。そう。

「はぁぁぁ…………」

意を決してドアを開けて中に入って歩くと埃が舞う。
窓をあけようにも建てつけが悪いのか中々開かなかったがなんとか力押しで開けてそのまま顔を出した。

「あー………頭痛い…」

室内には埃をかぶった机に椅子に本棚に機材。そしてダンボールの数々。
綺麗好きな私にはもうこれだけで頭痛がする。
授業が始まるまで私は掃除漬け決定となった。
あぁ、さようなら私の寮で過ごす自堕落な1週間の予定……
と、別れを告げたところで私の行動は早かった。

「もしもし、飛鳥?今から第7部室棟にダンボールとバケツと雑巾持ってきてくんない?」

それから約10分後。飛鳥は柔道部の部員と一緒に頼んでいたものを持ってきて置いて帰った。
どうやら既に彼女の男を惹きつける能力に魅せられた被害者が出たようだった。南無。

「さー、始めますか」

ひとまず本棚の中から。大きいけれどそれほど量もないし一度全て出してダンボールにしまう。
黙々と仕舞い終わったのでどうせ人通りも少ないし廊下に出しておく。
次はひとまず机と椅子を廊下に出そうかな。

「あら、お掃除?」
「!は、はぁ…そうですけど……」
「手伝うわ、上から物音がして気になったのよ」

綺麗な男の人だなぁ。言葉遣いからしていわゆるオネエなのだろうか。
・・・そう言えば午前中飛鳥がなんたらかんたらって言ってた気がする。
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