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【黒子のバスケ】星降る夜に

第7章 GW合宿


ずるい。ずるい。
ドリンクを作りながら片手でおでこに触れた。
前から思っているけど顔が好みだ。
だからと言って好きになってはいけない。
好きになって嫌な思いをするのは私だ。
今まで付き合ってきて幸せだったことなんてあっただろうか。

「日向 春香さん、ですよね」
「…?えぇっと……」
「バスケ部マネージャーの桃井さつきです!学科はスポーツ」
「はぁ……」

可愛い子だと思った。見た目も話し方も。
1年生だろう、初めて見る顔だし。
あとやったら胸が大きいなと見てしまう。

「あの、えっと……名前で呼んでいいですか!!」
「いいけど」
「ほんとですか!!良かったぁ…」
「敬語も外してくれて大丈夫」
「じゃあ遠慮なく。私、ずっと春香先輩とお話ししたかったんです」

ニコニコと笑う桃井さんは大変可愛らしく女の私でもクラッと来るくらいだ。

「先輩、氷室さんのこと好きなんでしょう?」
「……顔は好きだけど…いや人としてもまぁ嫌いでは」
「えぇぇぇぇえええ!?おでこにちゅーされて真っ赤になって逃げてきたくせに?!」
「あれはちょっとびっくりしただけであって別に」

そもそも公衆の面前であんなこと平気でやる方にびっくりしない方だっておかしいだろう。
ただ真っ赤になって逃げてきたのは否定しないでおく。事実だし言い逃れは出来ない。

「私は氷室さんは春香さんのこと好きだと思います」
「まあ嫌われてはないでしょうね」

ドリンクを作り終えてそのまま冷蔵庫に入れる。
これだったら練習が終わった頃には冷えて美味しく飲めるだろう。

「春香先輩って鈍いって言われません?」
「親友には言われるわね。そんなことないと思うのだけど」

そのままやることもなくなったし体育館へと足を向けることにした。
くるくると表情を変えて話す桃井さんはやはり可愛いと思う。
ザ・女の子。女の子代表だなと心の中で決めた。

「…先輩って、凄いバランス良いですよね、体全体の」
「男は桃井さんみたいな方が好きだと思うわよ」
「むぅ、そうかもですけど!先輩みたいに一つ一つが綺麗なのずるいです。女の子の憧れですよ」
「そうですか」
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