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【黒子のバスケ】星降る夜に

第5章 春休み


他にもいろんな話をしていたらすっかり眠くなってきた。
うとうとしていたところでそろそろ寝ようか、と声をかけられる。

「そうする。ねむい。カーテン閉めて。寝る」
「うん。おやすみ、いい夢を」

一応仕切りのカーテンを閉めてもらう。
ベッドに横になるとすぐに眠りにつくことが出来た。
それこそ目が覚めた時には寝た気がしないと思うほどには爆睡出来たんだと思う。

「…6時半」

ケータイを見てそのまま起き上がる。
管理人さんが来る時間は分からないがひとまず顔だけでも洗って出られる準備をしておこう。
隣で寝てる辰也は起こした方がいいだろうか。
そう悩みながらもさっさと着替えと身支度を済ませておく。

「よし」

鏡を見てある程度まで整ったのでカーテンを開ける。
開けて、うっかりそのまま閉じてしまった。

「…ん?」

寝るときは確か練習着を着ていた気がする。

「……辰也、起きなさい」

時刻は7時。人が入って来て勘違いされるのはごめんだ。

「…ん………春香…」
「先に言いたいことがあるわ。服は着なさい」
「えぇ…邪魔……」

枕に顔を埋めてうつ伏せでぐっすりと寝ていたのだ。
何故か上半身裸で。風邪をひいてもおかしくはない。
……もしかしてこれでコイツ風邪を引いたんじゃと思ってしまう。

「…あー……春香ごめん…出てって…着る…」
「出るに決まってるわよ馬鹿じゃないの」

どうやら低血圧のようだ。あまり寝起きの顔つきが良くない。
カーテンを閉めて辰也が着替えている間に自分はベッドを元に戻しておく。
そう言えば飛鳥も寝起きが悪かったっけ。

「…辰也、二度寝しないでよ」

戻し終わったところで急に音がしなくなった。
カーテンを開けると器用にもシャツを中途半端に着た状態で横になって寝ていた。

「ねむい…」
「いいから起きなさい」
「…春香は、もう少し男を警戒するべきだ」
「そんなことはいいからさっさと起きなさいよ」
「そんなことじゃないよ。俺がどんな気持ちかも知らないで」

視線だけをこちらに向けていたかと思えばそのまま顔を埋めてしまった。

「知ったことでもないしね。強いて私の気持ちを言うならば空腹よ。ほら、いいから起きて、早くちゃんと服を着なさい」
「…春香がキスしてくれたら起きる」

子供か。そう言ってしまいそうになる。
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