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【黒子のバスケ】星降る夜に

第4章 大学2年次 春


4年生が卒業し、3月。いよいよ待ちに待った。

「ただ飯会だー!わーい!!」
「って言いながらデザートばっかりじゃない、春香は」
「自分の食べたいものを食べたいときに食べるのが一番おいしいんだよ、リコ」

キャラ崩壊してるって思われそう。小食のくせに食べることに関しては貪欲だ。食べること自体は大好きなのだ。

「でもなんでわざわざドレスなの?」

しかもわざわざいわゆるパーティー会場でだなんて。
ただ飯のバイキングだから別にいいけどまさか正式なドレスを貸し出してまでのただ飯だと思わなかった。

「今更…えぇーっとね、キセキの世代って知ってる?」
「うん、つい最近知った。めっちゃバスケ上手い集団でしょ?」
「まぁ…概ねそれでマルってことで。で、そいつらの集団の中にここの学園長がいるのよね。大体そういうことよ」
「ふーん………なんかますます部外者が居にくい雰囲気なんだけど」
「春香はもう半部員扱いだけどね」
「…先に言うけど入部は絶対しないからね」

ただ飯には来るけど。
運動部の手伝いってだけで正直疲れるのに入部なんてごめんだ。
そう思っていると急に明かりが来て、新・バスケ部部長が何やら話はじめた。
マイクに声が乗りにくいのかよく分からないけどやけにカラフルな頭の集団が前に出ている。

「あれがキセキの世代よ」
「ふーん……」

今年の一年生大きいんだなぁ、なんて悠長なことを思ってステージを見てそのまま目を逸らす。
だって私バスケ部じゃないし。正直、どうだっていい。
ただ飯に来ただけなんだから。
時期に明かりがついて他の一年生たちも入ってきたようだ。

「…ねぇ、リコ……テラスどっち………」
「え?テラスはステージの方…って大丈夫?」
「人に酔ったっぽい、お水だけ持ってちょっと外に出てくる…」

元々の部員+新一年生で私はすっかり酔った。
そして甘いものを食べすぎていたのかわりとグロッキー。
フラフラと少しおぼつかない足取りでテラスへと出た。
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