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【黒子のバスケ】星降る夜に

第4章 大学2年次 春


笑い疲れたと言わんばかりに彼は話はじめた。

「キセキの世代ってのは俺らの一個下でさ。まー、なんだ。要はめちゃくちゃバスケうめーやつらのこと」
「あっなんかもうそれ以上すごいどうでもいい。私そもそもバスケ部じゃないし」
「ま、面白いやつらだよ。来いよ」
「ただ飯なら行くけど」
「おめでとう、ただ飯だ」
「まじ。じゃあ行く」

ただ飯。良い響きだよね。
誰かの奢りとかだろうか。とりあえず楽しみだ。
そうやって虹村(君付けるなって言われた)と一緒に雑談を続けていると続々と顔見知りが入ってきた。

「おー、サボりか」
「日向ぜってー寝坊でサボったろ」
「るせーよ。つか珍しいな、日向がここにいんの」
「虹村と玄関で一緒になったから。来るまでだべってたの。
他誰かくる気配あった?」
「葉山は飯買ってから来るってよ。あー…あとは誰かいたっけか…」

あぁ、あのやかましいのが来るのか。そう思った矢先に彼は嵐のようにおっはよー!!と入ってきた。

「あ、春香ーーーーー!!おはよう!今日も可愛いね!かわいい!!春香可愛い!!!!」
「うるさい」

別に葉山は嫌いじゃないけど。こうも分かりやすく好意を向けられるのは慣れない。
下心を隠しながら近付かれる方がよっぽど疲れはしない。

「ねー、春香兼部してよー兼部しようよー」
「嫌です。何回も断ってるじゃん」
「そうだそうだ。春香、兼部しろ」
「おう、兼部しようぜ」
「虹村、日向も!悪乗りすんな!」
「怒った顔も可愛いよ!」
「葉山はやかましい!」

相変わらず女の友達って言うのは少ないけど。
少なくともバスケ部の男子が仲良しだし。
仲良しだけど。やっぱり、男子同士で話してるのを見ると少し羨ましくなる。

「私も男に生まれたかったなぁ」
「えー、だめだめ!!そしたら俺が春香と結婚できないじゃん!」
「あっうんそうだね…やっぱり男の方が良かったわ…」
「えー!!」

はいはい、と適当に流していると真面目に授業出た組がやってきた。
私はその辺でお暇し、いつも通り5階の天文部の部室へと足を向けた。
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