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【黒子のバスケ】星降る夜に

第3章 大学1年 冬


綺麗好きの私は多分30分、いや15分もいられない空間。

「日向さんの部屋は綺麗だよね」
「当たり前じゃない」
「俺の部屋も掃除してよ」
「私あの空間にいられないから嫌」

そうやって洗い物を進めてるとどんどん隣でふいて片付けてくれる。全く気の利く男だ。

「…ずっと思ってたけど、なんで日向さんは俺のこと面倒見てくれたの?」
「風邪でぶっ倒れてる人間をほっとくような悪人に見える?」
「うーん…まぁ進んで人助けする人間にはあまり」

そこは嘘でも見えるって言いなさい。

「例えばだけどアンタは目の前で人が頭から血を流してたら見捨てるわけ?」
「いや、助けるよ」
「そういうことよ、私がアンタに、氷室君にしたことはそういうこと」

人として当たり前のことをした、そういうこと。
そこでお皿を洗い終わって自分も近くにある布巾で拭く。

「…よし」

カップを最後に一つ戻して全部終わり。
顔をあげると、じっとこちらを見ていた。
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