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【黒子のバスケ】星降る夜に

第3章 大学1年 冬


気が付くと眠っていたようだ。
目を開けると体には一枚の毛布。ベッドにはぐっすり眠る氷室君。
一枚私にかけてくれたのだろう。余計な気を遣わせてしまったな。
手は離れていたのでそのまま立ち上がってキッチンに夕飯を作りに。今度は普通のお粥にしよう。

「あ、自分のどうしよ。一緒でいいや」

2人分のお粥をもって部屋に戻ると、氷室君は起き上がっていた。

「おいしそうな匂いがしてて」
「ただのお粥とみそ汁だよ。あと梅干し」
「…本当、料理上手だね」
「そうでもないよ。お味噌汁が膝の上は流石に危ないから食べ終わってからね」

2人で一緒にお夕飯。そう言えば誰かと食べるのは久々だ。
高確率で飛鳥とだけどあれはもうカウントしないことにしている。身内みたいなもんだし。

「日向さん、お味噌汁ください」
「は!?あ、うん、もう食べたんだ」
「うん。とても美味しいからね」

そう言って貰えるのは素直に嬉しいけどくすぐったい。
それにしても食べるのが早い。いや私が遅いのもあるけど早い。
食欲があるなら治りも早いだろう。

「はい、体温計」

自分は食べてる途中だったが多かったんで残した。
ひとまず彼の分と自分の分の器を下げに行くと、今度はさっきみたいにはならなかったようだ。
何度もあんなのされたら心臓に悪いからいいけど。

「日向さん、」
「ん?」
「37.6℃です」
「おー、随分下がったね。あ、飲み物は平気?」
「大丈夫です、まだ残ってるんで」
「そう、何かあったら言ってね」

その日は私はお風呂もそこそこにさくさくと課題を勧め、どうせ三限からだしと思いそのままソファベッドで休むことにした。
同じ部屋に男子がいるのもお構いなしによく寝れると自分でもそれは思う。
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