第2章 はじまっちゃったよ二年生
「…購買限定カツカツサンド、あれは美味しかった」
「まーた食い物につられたのかよニャンニャン」
「いやだって口元に差し出されたんだよ?ぷりっぷりの海老カツとやわらかジューシーな豚カツがさ?食べるでしょ」
「食べません。ったくお前は頭悪くねーのにどうして食うことに関してはそうゆるゆるなんだ?もっとよく考えろっていつも言ってんでしょうが、警戒心がなさ…」
くどくど言いはじめた声に眉をひそめ、思わずスマホを遠ざけてしまう。
普段はノリがよくて悪戯好きだけど真面目で、意外と面倒見がよくて世話焼きさんなイイ奴なんだけれども……説教くさいのがたまに傷。
心配してくれるのはありがたいが、あんたはわたしのお母さんか!と何度心の中で突っ込んだことか。むしろ本家母よりよっぽどオカンである。
「オイ、聞いてんのか?」
そんな低い声が聞こえ慌てて返事をしたら、何故か溜め息を吐かれた。
なんだよ保護者感だしやがって同い年じゃないかお前。ちびだからってナメるなよ?誕生日わたしの方が早いんだからな。