第4章 ~冬~ 12月
リヴァイへ
お誕生おめでとう。
プレゼントは何にしようかな?と考えて時計にしました。見たら分かるだろうけど、私とお揃いだよ。時計ぐらい一緒でもいいよね?
ちなみに『兵団服が一緒』とかいう、クソ寒い冗談はいらないから。
あのね。私は多くの物事を諦めて、調査兵という道を選びました。
でも、そうして歩んだ道の上で貴方に出会った。
限られた人生の中で、こんなにも愛する人が出来るなんて。とても、とても幸せな事だね。
貴方のおかげで、私は最も諦めていた物を手に入れました。
人の愛しかたを。幸せとは何なのかを。
教えてくれて、ありがとう。
この手紙は時計と一緒に渡すべきなんだろうけど。きっと今は、渡さなくても伝わるだろうから。だから、貴方が見つけにくい所に置いておきます。
ねぇリヴァイ。
貴方はこの手紙を手にした今も、私を愛してる?
こんな仕事を選んだから……
これを読んでいる時。貴方の隣に、もう私は居ないかもしれないね。でも、これだけは言える。
私は間違いなく、今も貴方を愛しています。
私でさえ、この手紙の存在を忘れた頃に
どうかその答えが聞けますように。
××年12月25日
エル ウッズ
……そう。
これはかつて、貴方が愛してくれた。
私の想いが綴られた、
私自身が書いた物だった。