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【進撃の巨人/リヴァイ生誕祭】④忘れた頃に

第2章 ~夏~ 7月


そちらを見やれば、私の真後ろに小さな女の子。私と仲良くしてくれている、この店の娘さんだ。


「エルちゃん。あそぼー」

「びっくりしたぁ!久しぶりだね。ここ座る?」


リヴァイにも目線で了解をもらい、女の子を隣に座らせた。


「このバック素敵だね、中には何が入ってるの?」

「あのね、ママにもらったの」


彼女が大事そうに抱えているバックには、ネックレスや指輪・髪留め・ブラシなど、女の子には堪らない品々が沢山詰まっていた。


「これ可愛いね、髪の毛可愛くする?」

「うん!やってやって!」


ブラシと髪留めを手に取り、彼女の髪をといてゆく。幼い子供の髪は柔らかく、ふわふわとした肌触りが気持ちいい。

自然と口角が上がった。


「お前、子供好きなのか?」

「子供ですか?好きですよ。訓練兵団に入る前は友達の妹や弟と、こうしてよく遊んだものです」


リヴァイの問いに答えれば、彼は「あ?」と変な声を上げた。


「……もしかして意外でした?」

「いや……」


歯切れの悪い言葉にショックを受ける。
まさか、ただの仕事人間だと思われてはいないだろうか?

これでも子供は好きだし、友達と遊ぶのも好き。可愛いものを見れば欲しいと思うし、アクセサリーにだって憧れる。


「あのね!エルちゃんは優しいお姉ちゃんだよ」


女の子がリヴァイへ向け言った。
傷ついた直後なだけに『優しい』と言われた事が物凄く嬉しい。


「そうだな」

「しってるのー?」

「あぁ、知っている」

「そうなんだ!」


ニコニコと笑う彼女にリヴァイが歳を聞く。


「3さい!」


さすが商売人の子だ。人見知りもせずにリヴァイと普通に話している。そして彼もまた、以外にも会話を楽しんでいるようだ。

2人のやり取りは、聞いていて面白い。

やがて女の子の髪が可愛くまとまった所で、彼女の両親が食事を手にやってきた。
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