第2章 【Forever mine〜after story〜】
「恵麻ちゃん、どうしよう!
立ち会いたいけど、血怖い……。」
「大丈夫だよ。
立ち会い、無理しないでいいから!」
「でも…、一刻も早く、
赤ちゃんに逢いたいし。
それに…
頑張ってくれた恵麻ちゃんに
真っ先に感謝の気持ちを伝えたいのに!」
「充分だよ、その気持ちだけで…。」
私のお腹をさすりながら…
「あ〜幸せだなぁ…!」
ポコッ。
「あ、今、お腹蹴ったよ!!
オレと気が合うのかも!」
「ふふっ。うん、そうかもねw」
「うーん、立ち会い問題悩むなぁ…。
あ! じゃあオレ、
分娩室の外で立ち会う!!」
「え?」
「だからさ。インサイドしないで、
アウトサイド立ち合い。どう?! これ!
分娩室に、すぐに入れる格好で
ドア越しに待機してるから!」
「何その、斬新な方法。笑」
「ラマーズ法ならぬダーマス法。笑」
「笑。 でも、意外と…ありかも。
それが一番、私たちには合ってるかもね。」
「でしょ?
多分ね、メジャーになるよ、これ。
じきに時代がMASUDAに追い付いてくるからw」
「もう…相変わらずなんだから。笑」
「またまたぁ! そんなオレが好きなくせに~!笑
じゃあ、ここらで…
胎教のお時間といきますか!
う~ん、
今日は何を歌おうかなぁ…。」
「……童謡は?」
「童謡??」
「うん。平井堅さんがさ、
歌ってたじゃない? "大きな古時計"。
子どもでも歌いやすいように作られた童謡を
あんなに艶っぽく色付けられるって
スゴいなぁって思ったんだよね…。
今のひさくんなら童謡を
どんな風に聴かせてくれるのかなと思って。」
「やばっ(笑)
何その高すぎるハードル!w」
「うん、期待を込めて上げてみた。笑」
「♪こんにちは、赤ちゃん♪」
「あ、その歌を歌うのね。笑」
「臨月ひと月前の今、この曲以上に
オレの気持ちを表してる童謡は……ない!w」
「そうだね(笑) 話しかけてごめんね。
どうぞ、続けて? 赤ちゃんも待ってるみたい。
お腹蹴って催促してるw
やっぱり、貴方に似てるのかな。」
「くぅーー!! 可愛いすぎかよ!!
早く出てこーい!
あ、でも、確か…
あんまり早く出るのもよくないんだったっけ?
究極のツンデレ!!笑
さすがのオレ様も恐れ入るわー!w」