第2章 【Forever mine〜after story〜】
「あ、ねぇ、カステラ買って帰ろうよ!
折角だから…福砂屋のが、いいなぁ♡」
「えっ、福砂屋……?
いいけど…、遠いよ?」
「田舎の距離感で遠い、かぁ…。
ちょっと、ドキドキするわ。笑
ちなみに、どのくらい…?」
「うーん、ここから車で…25分くらいかな?」
「田舎、ヤバっ!ww」
「もう!笑」
「でも、オレ…この街、好きだよ?
この街もお前も、
すげぇ、好き。」
一瞬、目が合って…
その瞬間、
頬が赤らんでしまった私は
悟られたくなくて
視線を、落とす。
「…恥ずかしいの?」
腰を屈めて
下から覗きこんできた彼に
視線を、無理矢理
合わせられて……
「ふはっ。顔、真っ赤!笑」
「だから、やだったのに…///」
「あぁ…。
可愛くて、嫌になる…。」
そう言って、
視線を逸らした貴方の方こそ…
耳まで、真っ赤で―――。
「ひさくん…。」
「ちょっ、お前…わかってんだろうな!
何も言うなよ!笑 自覚してんだから///」
そんな彼には
何も言わない代わりに、
口づけを―――。
*
その後、
往復50分かけて買ってきたカステラを
朝ごはん代わりに一緒に食べて。
いつもより少しだけ、
甘いキスを交わして。
目が合う度に、
キスをして。
口付けが、
深くなる度に…
肌を重ねて―――。
彼は、イッた直後は
「アツイアツイ!」
というクセに
調子に乗って
裸のままで横たわっては
「寒い寒い…」
と布団に潜り込んで、
私で暖をとる。
「冷たっ」
「オレは暖かいよ♡」
「でしょうね!笑
私の体温奪ってるんだからw」
「え? だって、オレを暖める為に
暖まっててくれたんでしょ?w」
「ワガママ皮膚感覚王子。笑」
最初は異質な感覚だった
冷えた彼のカラダは
徐々に、私の体温に馴染んで……
「ねぇ、ひさくんって…、
トカゲなんじゃないの。笑」
「トカゲぇ?!
あ、イケメンってこと?
トカゲってよく見たら
端整な顔立ちしてるもんな。」
「そっちの意味じゃなくて。
変温動物なんじゃないのって意味。」
「そっちの意味じゃないって、
失礼だろ、バカ!w
ちょいちょいディスるんじゃねぇよ。笑」
「全然、ディスってないよ。
私、ひさくんの顔、大好きだし。」