第2章 【Forever mine〜after story〜】
「買ってくるのって
ハブラシとパンツだけで大丈夫?」
「うん。」
「あとは何かある?
お酒とか、おつまみとか…
今はどういうのが好きなの?」
「……今日は、いらない。
またこれから、少しずつ知っていって?」
車を降りようとしたそのとき、
突然、抱き寄せられて
彼の腕の中に包まれる。
「恵麻、早く帰ってきてね。」
耳元で囁かれながら
耳朶を甘噛みされ……
眠っていたオンナを
覚醒させられる―――。
「やっ……///」
「……相変わらず
弱いね、耳…。」
彼の舌先が
ねっとりと蠢いて
反対の耳を掌で塞がれた脳内が
聴覚に支配されたまま
激しく…
耳ナカを犯されて―――。
「じゃあ……続きはあとでね♡」
淫猥にリップ音を響かせた余韻に
包まれたまま車を後にする―――。
*
素早く買い物を済ませ、
車に戻ろうとすると…
「あれ、杉原さんだ。
なんか、いつもと雰囲気違うね?」
同じ病棟の医師から声をかけられて。
「あ、山下先生…お疲れ様です。」
「流石、狭い町だよね。笑
さっきはスーパーで患者さんに会ったよw」
「そうだったんですか。笑
どこ行っても大抵、会いますよねw」
「だよねwそういえば…」
プップー!!
話を続けようとした彼を遮って
急かすように
クラクションが鳴り響いて―――。
「あ、ごめんなさい。
お話の途中、でしたよね?」
「あ、いや、ごめん。
何でもないから気にしないで。
また、病棟でね。」
「はい、失礼します。」
急いで車に戻ると
「………遅ぇよ。」
って、不機嫌な彼がいて。
「ごめんなさい…。」
「お願い。あんま、妬かせないで。」
「全然、そういうんじゃ…。」
彼は駐車場に停まったまま
発進しようとはしなくて。
「………誰?」
「同じ病院の先生だよ。」
「じゃあ…毎日、会ってたんだ。」
「言い方…!苦笑 あのね、
病棟ナースとドクターってそんなに会わないよ?
先生は外来だってあるし。」
「でも……。
オレの知らない恵麻を知ってる…。」
「ひさくんしか知らない
私も……いるよ?」
「じゃあ魅せてよ!
オレしか知らないお前を……!」
強引に、
唇を奪われて―――。