第2章 【Forever mine〜after story〜】
暫くするとオレの胸を叩いて
『苦しい』と訴えてきた恵麻。
「やだ。もうちょっと我慢して?
8年分、抱きしめてるのっ!」
「わかるけどっ。
貴方、ヒトより力、強いのお忘れ?w」
「ごめん、忘れてた…!
だって、8年ぶりだもん。
女の子を抱きしめたりすんの。」
「……ホントかなぁ?w」
「ホント。」
貴方が…
あまりにも私の目を真っ直ぐに見据えて
真剣に、そう答えるから―――。
「恵麻は?
ちゃんと、約束守ってた?
幸せで…、居てくれてた?」
「……うん、幸せに…してもらってたよ。」
「そっ…か。ヨカッタ。。」
頭の中で
シゲの言葉がリフレインしている。
『幸せになれって言った
8年前の自分の言葉に責任持て。』
わかってる。
シゲ、わかってるよ。
そんなことは、オレだって。
だけど……
「ちゃんと、
幸せにしてもらってたよ?
まっすーに。」
「………え?」
「だって…リアルじゃなくなった私は、
コンサート行く権利、あったでしょ?笑」
なんて…悪戯に、
キミが言うから……。
「な…、なんだよ、それ……。」
オレはへなへなと
その場に座り込む。
「ふふっ。ごめんね?
まっすーには幸せを沢山もらってたけど…、
正直、淋しいときもあったかったから。
だからちょっとだけ、
意地悪しちゃったw」
「お前なぁ!笑
…でも、そうだったw
お前って、そういうヤツだったわ。笑」
「ふふっ。思い出してくれた?w」
「あーもう!笑
お前のせいで一番気に入ってるコート、汚れたわw
お詫びに手伝ってよ。起き上がらせるの。」
差し出された彼の右腕を掴んだ筈が
逆にひっぱられたのは私で。
―――ドサッ。
気がついたら2人、座り込んでいて。
「なんでひっぱるのよ!w」
「あ、小ジワ発見ー!笑」
「うるさw」
「それにお前、
ちょっと太ったんじゃねーの?笑」
「コートの上からだからでしょ!
ちょっと、もうw
ムードの欠片もなくて逆にびっくり。笑」
「うっさい!笑
オレの珠玉のラブソングを
『ドラえもんの…』
とか言っちゃう恵麻に
ムード語られたくねーしw
ま、いいや♡
コートの中、チェックしちゃお!」