第2章 【Forever mine〜after story〜】
お墓の駐車場には
コロンとした軽自動車が
一台、停まっていて。
恵麻の車なのか……?
近寄ってみても
車の中に恵麻は、居なくて。
墓石を目指して歩きだす。
あぁ…
この感情はなんだろう……。
緊張?
…そんな生易しいモンじゃない。
期待?
……無くはないけど、そんなモンじゃない。
恐怖?
確かに、死ぬほど……怖い。
だって、
もしかしたら……
グルグルと
オレの中に渦巻く感情を紐解こうにも
考えれば考えるほど絡まって……。
だけど、
そんなコト…
1つも意味がなかったんだ―――。
だって……
「ひさくんっ!」
キミだけのオレの呼び名が
オレの鼓膜を震わせた
途端…
せめてもう一度、と
切望し続けたキミの姿を
視界に…捉えた、
瞬間……
何1つ、
考えられなくて―――。
涙で歪んだ視界で、
キミを必死に求めて
8年間幻だったキミを
きつく、
きつく、、
抱きしめて……
現実にした―――…。
「やっと、つかまえた…。」
キミの匂いが。
キミの全てが
オレの感情を
揺さぶって……
"愛しい"
オレの心は
その感情で支配されて
さらに強く、
キミを抱き締めた―――…。