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【報道系】夢小説

第2章 【Forever mine〜after story〜】






「何もお構いできなくてごめんなさいね。」


そう言って差し出されたコーヒーは
恵麻やシゲのそれとは違い、
静かに、机に置かれて。


「今、連絡をとりますから、
少しお待ち下さいね。」

「はい、お手数おかけしてすいません。
お願いします。」


返事がわりに微笑んで席を外し、
キッチンの方から通話してるであろう声が
漏れてくる。


その電話口の相手が
8年間恋い焦がれてきた恵麻。


その事実だけで手が震えてくる……。









「増田さん?
恵麻は夜勤明けだったみたいで
今朝帰ってきて今まで寝てたみたいなんです。

今から準備するそうだから、
2時間後にうちのお墓で待ち合わせたい
って言ってるんですけど…
お時間大丈夫かしら?」

「はい、勿論です。」

「少しでも可愛い自分で
貴方に逢いたいのかしらね。笑」


いやいや、お母さん。笑
初対面だけど、そこはツッコませて!w


恵麻のことだから、
少しでも部屋を片付けたいんじゃ…笑


あぁ!!
でも、本音を言えば
散らかっててもスッピンでもいいから


早く……
早く逢いたい…!


「お待たせする上に
なんか、再会にそぐわないような場所で
待ち合わせるなんて…ごめんなさいね。」

「いえ、僕も。
僕も、そこで待ち合わせたかったので。」

「あら、2人だけの秘密なのね。素敵…。」

「あの……恵麻さんのお母さん。
無理を承知でお願いがあるんですけど…。」









「じゃあ、気を付けて下さいね。
増田さん。不束な娘ですけど、
恵麻を…よろしくお願い致します。」

「僕の方こそ、よろしくお願いします。
本当に、いろいろとありがとうございました。

無理なうえに…失礼にあたる
お願いまできいていただいて。」

「いいえ。むしろ、安心しました。
増田さん。娘に出逢ってくれて…ありがとう。」

「いいえ、僕の方こそ…。」

「ふふっ。次に逢うときはきっと、
主人も一緒ね。

緊張するなと言っても緊張するでしょうから、
一生に一度のことだとタカを括って
思いっきり緊張していらっしゃい!笑」

「はい!笑」


オレを待ち合わせ場所に降ろしたあと
1つ、クラクションを鳴らして
恵麻のお母さんは帰っていった。






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