• テキストサイズ

【報道系】夢小説

第1章 【Forever mine:増田貴久】






―――そんな私たちの元にも
約束の日は無常にも近づいてきて。


私は前乗りして金曜の夜から実家に泊まり、
土曜日の早朝、待ち合わせをしている彼を迎えに
母親に借りた車で空港へと向かう。


到着口で落ち合い、運転席に乗り込もうと
ドアに手をかけたそのとき、


フッ…と
彼の手が重ね合わせられる。


「…運転、オレがしてもいい?
シゲ美、ブレーキんとき"ぐっぐぅーーん"
ってなりそう。笑」

「ヤバい、バレてる。笑」

「笑 まぁ、それは冗談として。
今日はデートだから。……ね?」


そう言い残して
スマートな動きで車に乗り込む彼。


窓を内側からコンコンと叩かれ、
早く乗るよう促される私。


やっぱり、
来ちゃダメだったかも………。


こんな思い出が今日1日で積み重なるとしたら
別れの日を想像するだけでツラすぎる……。


「どこか行きたいとこ、あったりする?」

「恵麻ちゃんの実家と通学路と
恵麻の家のお墓かな!」

「わかった。ナビするね。」







「えっ…、
お前ってもしかして……お嬢様?」

「そういうわけじゃないけど…、
父親は仕事人間だったかも。」

「……まさかだけどさ、
お前も中学受験した人?」

「うん。……何で?」

「ヤバい! 益々シゲに見えてきた!笑」

「なにそれ。笑」

「恵麻は…次、シゲみたいなヤツを選んだら
幸せになれるのかもな…。
それならオレもギリ、安心だわ。」

「……何でそう思うの?」

「共通点も多いし、考え方も多分、
似てるんだよ。何となくだけど…。」

「じゃあ…、ダメでしょ。笑」

「…ダメなんだ。」

「わかんないけど…、人間も所詮動物なんだから。
細胞レベルで恋、しなきゃ。笑

自分とは真逆な遺伝子の方が
強い子孫残せるでしょ?

似てたらすぐに親しくなれたりして
相性良く感じたりするかもしれないけど、

……それは錯覚よ。

だから理解できないところがある
くらいの人がいいのよ、きっと。」

「おっ! ブルゾン恵麻?w
となると、やっぱオレかぁ♡

まぁ、オレレベルになると?
そうそういないから大変だね!
恵麻ちゃんは。笑」

「………ほんとだよ。」

「……泣き虫。」

「そっちこそ…。」

「………見んな、ばかw」






/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp