第5章 トラウマ
篤「……もっとわかりやすいところにいろ。」
『あれ…きょーかん…どして?』
篤「様子がおかしかったからな」
顔にかかった髪をさらっと耳にかけてくれる。
篤「顔白いな…大丈夫か?」
『だいじょぶです。とりあえず落ち着くまでここにいるので戻ってください』
篤「なんでそうなったのか原因はわからんが、俺がそばにいると悪化しそうか?」
『え…そんなことないですよ』
そう言ったら教官は嬉しそうに頭を撫でた。
あったかい手が頭に触れて、気持ちも落ち着いてくる。
もっと、触れてほしい…そんな気持ちになって
『あの、今からすること…驚かんでくださいね』
篤「ん?」
教官の手を頭から頬に移動させる。
篤「ーっ!」
そして頬を寄せた。