第4章 追加訓練
篤「素のお前の方がいい。言葉しんどかったらほどほどに崩せ。笠原みたいにな」
ポンと頭に手を置かれる。
そして、くくくっと笑いながら
篤「ま、わくわくするなら、大丈夫だ。行って来い」
トンと背中を押され、わたしは思わず笑顔になる。
『はい!いってきまーす』
訓練塔にのぼり、背を向ける。
さっきの堂上教官の言葉を思い出すと、体が軽くなった気がした。
『佐々木いきまーす!』
勢いを殺さず、リズムよくリペリングすると、下からは歓声が起こった。
『よ…っと』
玄「おー!佐々木、お前度胸あるじゃないか!」
玄田隊長が腕を組みながらうなずく。
『ちょっと、ひょーってしました』
肩を竦めながら言ってみる。
わたしの表現がおかしかったのか、小牧教官が笑い出した。