第4章 追加訓練
『まぁ…無理にとは言わんけど、郁は郁なりの理由があってここにおるんやからね』
光「…ふん」
『はぁ・・・自分の目で確認したらいいわ。光の分からず屋!』
香はべーっとしかめ面をして走って行った。
その様子を見ていた堂上二正が笑いながら近づいてくる。
篤「あいつは子どもか。いつも、お前の前ではあんな感じなのか」
光「昔からそうですよ」
篤「ふうん、そうか。」
頭を掻きながら、堂上二正は何となく複雑そうな顔をする。
篤「……手塚、佐々木が言っていたことは俺も思う。少しでも笠原と打ち解けてみたらどうだ」
そういってその場を去った。
上官たちがそう思っているのは感じているが、当面それに応じる気にはなれない。
それよりも、俺は堂上二正の香を見る目が気になって仕方がなかった。