第2章 郁の王子様
篤「見計らい権限は図書正以上の持つ特別権限、こんなもん基本中の基本だろうが!良化隊員ごときにつっこまれやがって!それに、見計らい権限は一隊員の一存で振りかざすもんじゃない!」
郁「あの人も同じことしました」
“あの人”ね…。
前に聞いた話を思い出す。
高校生だった郁が図書隊に助けてもらったってやつ。
篤「そいつもバカなんだ、バカがバカの真似すんなバカ!」
郁「やめてよ、あたしの王子様にっ!」
飛びかかりそうになった郁に急いで駆け寄り抑える。
『郁!やめなっ!』
小「ぷっ・・あはははは!!あーもう限界!堂上をここまでキレさせる新人って初めてだよ、笠原さんすげえー!」
小牧教官の笑い声で郁の気持ちが萎えたのかフッと力がなくなった。