第2章 郁の王子様
それを聞いた郁は慌てて振り向く。
堂上教官の後ろには小牧教官と玄田三監がいるのを見て、驚いた顔をした。
郁「なんで…!」
「チッ」
特務機関の隊長が吐き捨てるような舌打ちをする。
不利な状態になった良化隊員たちは本を置いて去っていった。
小「佐々木さん、これお願いしてもいい?」
『はい!』
見計らい図書として図書館に保管するため、小牧教官から受け取った記録書に本の名前を書いていく作業をすることになった。
篤「アホか貴様!」
教官の声が店内に響き渡る。
思わず視線をそちらに向けると、情けなく郁は縮こまってた。