第13章 大人の喧嘩殺法
悠「図書室の本が規制され、僕たちが読書の自由を享受できるのはもはや公共図書館だけです。“考える会”が図書館の自由をも蹂躙しようとしているなら見過ごすことはできません。だから・・・」
篤「そのご大層な考えの結果がロケット花火か」
堂上教官が斬り捨てる。
ぺらぺらと喋っていた悠馬が口をつぐんだ。
大「おれたちは図書館に味方しようと思ったんだ!図書館にとっても“考える会”は敵だろ?会が反発されてることがわかったらあいつらだってでかい顔できなくなるじゃないかっ」
大河が食って掛かった。
『・・・でもね、何も言わずに気に食わない相手を不意打ちで攻撃するのは抗議行動でもなんでもないの。それは、単なる嫌がらせになる』
わたしがそういうと、堂上教官が続けた。
篤「“考える会”は正規の手続きを踏んで今日の集会を開いた。正しい手順を踏んだ相手に花火を打ち込んだお前たちと、どっちが真っ当に見えるだろうな」