第11章 モテ期
「香!!!」
名前を呼ぶ声と共にドサッと音がした。
目を恐る恐るあけると、そこには堂上教官がいた。
坂巻くんは倒れている。
『きょ・・・教官・・』
篤「ったく・・・俺がこなかったらどうなってたと思うんだ!手塚は・・――っ」
わたしは思わず教官に抱き付く
『――こ、こわかっ・・・』
教官はため息をこぼし、ポンポンと頭をなでてくれた。
ばたばたと足音がする。
小「堂上!急に・・・――!」
わたしと教官の様子を見て、小牧教官は驚いた表情をしたけど、すぐに足元で伸びているやつを見て理解してくれたみたいだった。
篤「小牧、こいつ連行しろ」
頭の上で教官の声が響く。
恐怖で縮み上がっていた心臓が、教官の声をきいて規則正しく動き出す。
小牧教官が、坂巻くんを連れて行った。