第1章 はじまり。
『…っ!また……っくーやーしーいー!』
篤「まあ、これからも精進するんだな。」
そういって、手を引っ張って立たせてくれる。
『うー…がんばります』
教官はふっと笑い、また頭をなでた。
「よし、次笠原ー」
『……』
頭を撫でられた瞬間なんかキュッとなった。
ドキドキしてるけど、いつも通りの表情を装ってみんなの元に戻る。
そして、教官と郁の方を見た。
郁「よーしきたぁー!あたしより背がだいぶお小さくおられるようですけど、ちゃんと奥襟までお手が届かれますか…ーーっ!?」
堂上教官は素早く郁を投げ飛ばす。
手をパンパンと払うそぶりを見せながら立ち上がった。