第9章 声
目をつぶって思い出す。
わたしがリペリングしたとき、近くに教官も来ていただろうし、手が空いている各隊員に指示もあっただろう。
そのまま茂みで待っていたらよかったのかも…
でも…
『やっぱり待つだけじゃなくて自分も動きたいです。わたしも一応図書隊です。まだぺーぺーなのはわかってます…!だから、だから…〜〜っこれからもご指導お願いします!!』
篤「……はぁ。わかった。これからも厳しくしていく…が」
顔を上げると、複雑そうな顔を見せてくしゃっと髪を撫でる。
篤「心配してるやつがいることは理解しとけよ」
『はい!』