第8章 初めての襲撃
屋上にでると、柵のそばに屈んでいた良化隊員がこっちを向いた。
ザイルを手すりに結んでいる。
『ーー待ちぃや!!』
わたしはそいつへ駆け寄った。
もう一人はわたしのことに気づきナイフを取り出し向かってきた。
ダンッという音とともに、良化隊員の足から血が噴き出し、膝から崩れ落ちる。
後ろからの銃声だから、たぶん光が打ったものだろう。
郁「あたしが確保するからそのまま!」
『さんきゅ!』
郁が崩れたやつの元へ、わたしはそのまま全速力で走る。
良化隊員は背嚢を下ろして柵の外に投げた…瞬間わたしは後ろからそいつの腕を掴み、さっき来た方向へ投げ飛ばす。
郁がいつのまにか近くに来てくれてて、投げ飛ばしたあと直ぐにそいつに馬乗りになって手錠を掛けた。
郁「確保!!」
『佐々木一士より堂上二正へ、良化隊員2名捕獲。図書の回収を要せ』
身を乗り出し図書の確認しようとしたら、ガンッと手すりに銃弾が弾けた。
光「香!?大丈夫か?!!」
『大丈夫』
下から撃たれたようで肝が冷えたのは一瞬だけ。
それよりも、下にいる良化隊員が図書が入ってる背嚢を回収しに来る気配が。
『まずいな…』