第7章 グレー
『急に召集してすいません。ちょっと非公式に報告したいことがあります』
麻「問題が重大なので上の階級の方に判断して頂きたいと」
光「異議あり」
麻子の言葉にすかさず光が口をはさむ。
光「柴崎一士は業務部です、業務部側で報告するべきなんじゃないですか」
麻「聞きにしに勝る頭の固さね」
麻子は光の言葉を鼻で笑った。
麻「業務部じゃ上に上がるまでに報告が歪むか圧力かかる可能性が高いから…っていわなきゃわかんないかしら。そもそも図書特殊部隊ってのは組織内の遊撃性にもその本領があるはずでしょ?それに香というパイプがあるのに、業務部に上げるわけないじゃない」
光が不本意そうに黙る。
郁は感動したように麻子のほうを見ていた。
玄「それで、その歪むか圧力がかかる可能性の高い報告の内容は」
玄田隊長が口を開く。