第5章 トラウマ
『教官。見つからない本があるんですけど…』
篤「お前もか…全部で4冊。ちょっと多いが、こっちはとりあえず手続きに従って差し戻すしかない」
小「…確かに4冊はちょっと多いね」
小牧教官が難しい顔をしていた。
『こないだ、麻子…柴崎が言ってました。館内整理があったって。』
小「そう。たった一ヶ月ちょいで、こんなに行方不明になるなんてあるわけないんだけどなぁ…」
小牧教官はうーんと首を傾げる。
篤「ともあれ、こっちは差し戻すしかない」
堂上教官が集めた図書をコンテナへ詰め始めた。
『あ、わたしもやります』
篤「ああ、頼む」